酪恵舎 〜北海道旅行 vol.5

 北海道の旅行のことを少しずつ書いてきましたが、私がとろとろしているうちに、出発から約1カ月が経とうとしています… 
 でも時の流れは気にせずに、今日は茶路めん羊牧場と同じ白糠町にある「酪恵舎」さんについて少しお話したいと思います。


 酪恵舎さんは、地元の美味しい生乳でイタリアンチーズを作られている工房です。
 旅の初日、私達は北海道についてすぐ、そちらに向かったのですが、着いたのは15:00頃で、その日の作業はほとんど終わっており、残念ながらチーズ作りは見学することができませんでした。
 
(チーズ作りを終えた工房の様子。とってもきれいに片づけられていました)
 

 でも、代わりに代表取締役の井ノ口さんからいろいろとお話を伺うことができました。
 イタリアのチーズとフランスのチーズの違いや、実際にイタリアへ行った井ノ口さんが手がける、イタリアのコピーではない新しい「白糠」のチーズのこと… チーズの菌など専門的な話もありました。
 ですが、私が一番すごいなぁと思ったのは、「感心されるチーズではなくて、感動してもらえるチーズを作る」というお話でした。
 「チーズを作る人の心が全部製品に表れるので、常に幸せな気持ちでチーズを作る。
 そうでなければ、感動してもらえるようなチーズは作れない」
 
 

 「感心ではなくて感動」
 その姿勢は私達の業種にも通じるものがあり、改めて、
 「自分が作ったもので、幸せな気持ちになっていただける」
 そういう仕事に就いている喜びや責任を再確認しました。


 こちらは販売されているお店の様子です。



 この工房を代表するチーズのひとつ、「トーマ・シラヌカ」も試食させていただきました。
 とても美味しかったのですが、3泊4日の旅の初日だったため、その場で買うことを諦めました。
 インターネットでも購入できるということで、私達はそちらを後日利用させていただいたのですが、
 地元の方々はとてもフレッシュな状態でチーズを楽しまれているというお話を聞いて、たいへん羨ましく思いました。
 

 酪恵舎さんのチーズの材料となる生乳は、工房のすぐそばの「はやし牧場」さんで朝に絞られて運ばれてきます。
 それも、乳を傷付けないよう、チーズ職人自らが丁寧にバケツで運んでいるそうです。
 そして、その乳で作ったモッツァレラが、近隣の家々のその日の夕食に登場しているそうです。
 京都では考えられない… 酪農村ならではの食のスタイル。


 そして近隣の人々だけではなく、なんと近くの茶路めん羊牧場の羊たちもその恩恵を受けていました。
 
 チーズを作る工程でできる、栄養満点の「ホエー」を羊たちは飲んでいました。
 捨ててしまうホエーも羊が飲み、体の一部になる。
 これは実際にこの地に行ってみなければ、見ることが出来なかったこと。
 本当にいい経験をさせて頂いたことに感謝したいと思います。


 さて、こちらはその後注文させていただいて、我が家に届いたチーズたち。

 試食させていただいたハードタイプの「トーマ・シラヌカ」とは違うタイプのチーズ2種と、井ノ口さんがおすすめしてくださっていたミルクジャムを買ってみました。
 チーズはモッツァレラとウォッシュタイプの「ロビオーラ」
 まだ酪恵舎さんのチーズは3種類しかいただいていませんが、そのなかで私達はロビオーラが好きになりました。
 ほかにもたくさんのチーズを作られているので、またいろいろと購入させていただき、楽しませて頂こうと思います。


  詳しくは酪恵舎 HPhttp://rakukeisya.jp