羊飼い・武藤さんの仔羊

 9月24日、RACINEの厨房には、
 ずらり、北海道・茶路緬羊牧場の羊肉が並びました。


 この生後6カ月の仔羊を提供してくださったのは、料理専門誌などでも有名な、
羊飼い・武藤浩史さん

 
 実は、この羊を使って、RACINEで「仔羊のフルコース」を作ってほしいという、御依頼を受けたのです!
 依頼してくださったのは、
羊の原毛屋さん「スピンハウス ポンタ」の本出様。


 本出様は、以前、RACINEで、「豚肉のいろいろな部位のサラダ」
 (豚舌の冷製、耳をカリカリにソテーしたもの、豚足で作ったソーセージをのせて、グリビッシュソースをかけたサラダ) を召し上がってくださり、
 ここなら、仔羊のいろいろな部位も料理してくれるかな?とお声をかけてくださったのだそうです。


 武藤様・本出様は、羊毛から「衣」を、肉からは「食」を与えてくれる、「羊」をこよなく愛していらっしゃって、
 1つの命を奪うのであれば、そのすべてを無駄にしないようにと考えておられます。
 北海道の料理人・河内忠一氏と、その思いがいっぱい詰まった「羊料理の本」も出されているほど。

スピナッツの本棚・1 
「羊料理の本」  スピナッツ 編
 ¥1200+税

 
 話はもとに戻って…
 届いた食材の中には、初めて見る、貴重なものもありました。
 確かに、尊い命をいただくのだから、ここまで食べ尽くしてこそ…、なんですね。

 心臓、舌、肝臓

 腎臓

 ロースとスペアリブ(ラムラック)

 脳みそ、こう丸、胃袋

 サガリ(横隔膜)、食道、ホホ

 
 全12種類。
 さて、これをどう調理するか?
 食事会は3日後です。
 シェフの、楽しくも悩ましい日々が始まりました。


 次回は、下ごしらえの様子や完成したお料理のことを、お伝えしたいと思います。